トルコのおばちゃんに教わったこと [イーネオヤ]
トルコ旅行で現地のおばちゃんに編み方を教わってきました。覚え書き程度に…。
ナウルハンのかぎ針の土台
ナウルハンのスカーフに使われている、かぎ針でループを編む部分です。
- 糸1本で鎖編みを2、3目編んだら、輪っかを大きく引き出して3本取りにする。(目からウロコ。同じ色の糸3本買わなくていいんだ!)
- 茎のところは鎖編みで行って細編みで戻る。 ※戻る時は引き抜き編み(裏山をすくうor半目と裏山をすくう)のこともある。
- 2本に分かれた茎は、2本目を戻って1本目と同じ目まで編んだら、さらに1目。これで安定する。
ナウルハンのスカーフに使われている、かぎ針でループを編む部分です。以前に自分で編んでみたときは、茎の部分が曲がってぐりんぐりんだったので、教えてほしいとお願いしたのでした。結局、直接的な解決には至らなかったけれど、教えていただいたおかげで練習するモチベーションにもなりました。何より3本取りにする方法が分かったので、買い足さずに手持ちの糸だけで編めるようになったのがありがたい。
糸撚り
イズニック
写真なんかでよく見る、おばちゃんが足を斜めに延ばして顔の横で撚っているやり方を教わりました。
- 足の指にかける/靴下に針を刺す/足の指にもんぺの裾をひっかけて針を刺す
- 右手を下から上へ5回ずつ →合わせて、右手を上から下へ10回(このとき、左手の薬指と小指の間に糸をはさむ)
日本で試したときには、この撚り方は苦手でできなかったんですが、おばちゃんたちと一緒に撚っているうちに何となく撚れるようになりました。不思議。
ナウルハン
ナウルハンではイーネオヤ男子のおじさんが撚り方を見せてくれました。こちらはモーターのついた撚り機できつく撚ります。三子糸(というのかしら?)に撚るやり方もあるんですね。太さを自在に撚れそう。
おまえも撚ってみろと言われ、自己流の撚り方を披露しました。一応(お情けで?)合格点は貰いました。が、ナウルハンのようにかっちり編んだアクセサリーを作るには、きつく撚る必要があるとのこと。
縁かがり
- 巻いた頂点に出すのではなく、わりと普通に向こうに突き刺してた。
- 角は特に気にせず同じように巻いてかがる。
- 結んだ玉は立てるのではなく、布に沿って寝かせる。
平面の円形のお花
- 茎の上の方の右端の目に花びらの糸を付け、裏を回って左端の目に結び、表から右端の目に結ぶ。この糸の上に花びらを編む
ナスの花びらの左側のループの編み方
- 左端まで編んだら、今編んだばかりの山に向かってループを作り、右端の目に糸を渡して続きを編む …または…
- 左端まで編んだら、今編んだばかりの山の頂点に上がって(ループにはしない)、そこでループを作り、右端の目に糸を渡して続きを編む
※でも実物は平尾先生のやり方の方が近い気がする
※違うやり方でも編めそうな気もする
糸の替え方
- 最後の目を結んだらすぐそばで切る。次の糸を針に通して同じ場所に刺し、糸撚りのときの端の穴に通して締める
※ホントに大丈夫なのか、ちょっと不安 (^^; でも以前にナウルハンで見せてもらった時も、そんな感じで継いでたんですよね…。
針の持ち方
針を刺すときは、手の平が下ではなく上向きになるよう針を持つ…と通りがかりのお姉さんが教えてくれた…身振り手振りで。トルコ語ができないので、理由は訊けませんでした。でもそういえば、泊めてもらったお家のお母さんも手の平上向きでした。親指と中指で針を挟むようにすると融通がきく。でも、細かいところに刺すには、手の平下向きの方が私はやりやすいです。
オヤの結び目 [イーネオヤ]
ツイッターで、オヤを編むときの進行方向と結び目の大きさの話題が出ていたので実験してみました。カッコ内は日本の書籍で説明されている方向を基準としています。
- 進む方向: 右から左(オヤを編むときの方向)、左から右(ダンテルを編む時の方向)
- 糸を巻く方向: 針の上から見て反時計回り(普通の巻き方)、時計回り(逆回り)
- 糸を巻く回数: 1回、2回
…を変えています。
進む方向: 右から左、糸を巻く方向: 反時計回り
左: 1回巻き
右: 2回巻き
進む方向: 右から左、糸を巻く方向: 時計回り
2回巻き
※1回巻きはほどけてしまって結び目が成立せず
進む方向: 左から右、糸を巻く方向: 反時計回り
左: 1回巻き
右: 2回巻き
進む方向: 左から右、糸を巻く方向: 時計回り
左: 1回巻き
右: 2回巻き
できた結び目
進む方向: 右から左、表側
左から時計回り2回巻き、反時計回り2回巻き、1回巻き(普通のオヤ結び)
※右端はヒモを固定しただけなので無視してください
進む方向: 左から右、表側
左から反時計回り1回巻き(普通のダンテル結び)、2回巻き、時計回り1回巻き、2回巻き
進む方向: 右から左、裏側
左から反時計回り1回巻き、2回巻き、時計回り2回巻き
※これも左端は無視!
進む方向: 左から右、裏側
左から時計回り2巻き、1回巻き、反時計回り2回巻き、1回巻き
写真の撮り方が残念な感じなのですが、糸のねじれなどを整えて見る方向を揃えると、「右から左、反時計回り、1回巻き」(オヤ結び)を左右反転させたものと「左から右、時計回り、2回巻き」はまったく同じです。そして「左から右、反時計回り、1回巻き」(ダンテル結び)を左右反転させたものと「右から左、時計回り、2回巻き」も。反転させているので、実際に編む時には撚りの方向が少し影響するかもしれません。
結び目の大きさは、
「右から左、反時計回り、2回巻き」>
「左から右、反時計回り、2回巻き」>
「右から左、反時計回り、1回巻き」(オヤ結び)=「左から右、時計回り、2回巻き」>
「左から右、反時計回り、1回巻き」(ダンテル結び)=「右から左、時計回り、2回巻き」>
「左から右、時計回り、1回巻き」
の順番です。均等に割り振られているかは別として、2段で1巻き分違います。
とりあえず今分かったのはこれくらい。他にも何か見つかるだろうか…?
『イーネオヤのアクセサリー』 [イーネオヤ]
我ながらいい加減にしろ!というくらい放置してしまったので、だいぶん前の作品にさかのぼってしまいますが…七海光著『針1本で作る花レース イーネオヤのアクセサリー』(文化出版局, 2012/9)が出版されたので、いくつか作ってみました。
ハイビスカス。左が本の編み方で編んでみたもの。花びらの重なっているところが私の手だとぐちゃっとなってしまう。右は実物を見てこう編むのかな~と思っていたやり方で編んでみたもの。巨大化しています。うーむ…。
ニゲラ。以前から気になっていた花なので、編み方が載っていて嬉しい。ポリのラメ糸で、とっても可愛いけど編みづらい糸があったので、白の部分に使ってみました。ここだけなら増し目もないし、多少編みづらい糸でも何とかなります。色違いで量産したくなっちゃいますね。と言いつつ、葉っぱも作ってないけど。
キルピクリアダリア。右が本の編み方。赤い花びらの隙間が空いちゃったので、調整したのが左側。オヤを始めてから、「自分の手に合わせて調整する」のが当たり前になっちゃった気がします。いいのか悪いのか。
コースター [イーネオヤ]
いっぱい立体のお花を付けたコースターが作りたくなったので、お友達に頼んで直径8mのコースターの土台を作ってもらいました。花冠の下バージョン、鉢植えの気の根元にいっぱい咲いているパンジー、みたいなイメージで作ってみました。マグカップを乗せると、お花が少し上を向きます。
お花のアップ。なんてことはない、ただの梨の花です。三角の土台はなし、筒も極力短くして、お花を布部分に近付けています。
こちらは、dantel-mikaさんのキットのコースター。お友達に作ってもらったコースターとたまたま同じサイズだったので、好きな色で作ってみました。糸巻きの状態だと地味だったポリ糸、編んでみるときれいな金色でした。ちょっと目が細かすぎた。
キットに入っていたもう1つのデザイン。こんどは学習して少し大きめに…と思ったのに、なぜか最終段で詰まっちゃって、少し波打ってます。この手のデザインは、もっとざっくり編んだ方がいいのね…。
土台はまだたくさん残っているんですが、残りはまた次のアイデアが降りてきてから。のんびり作成します。
余り糸ブレスレット [イーネオヤ]
丸ドイリー、フクシアスカーフと人工シルク糸の作品が続いたので、針に残った中途半端な長さの糸でブレスレットを作ってみました。
全体像。上は暗い色の丸ドイリーの残り糸で。下はそれ以外の丸ドイリーの色をお花に、スカーフの花弁の白を土台にしたものです。
お花のアップ。真ん中は、イーネでボールを編んで付けてみました。これ、可愛いけど実に面倒。
なので、お花が多いこちらは、手抜きをして小さいボタンに。直径5mm。だいぶんカジュアルになりました。
濃い色の背景だとこんな感じです。
付けた金具が結構重かったので、着けるとちゃんとお花が上にきます。オヤ自体は軽いからね。
丸ドイリー [イーネオヤ]
ひし形と三角で平面のものを編んでみたくなって作りました。布部分の直径は15.5cm。1枚作ったところで「折りたためないからオヤが重ならなくて(ボリュームがなくて)寂しい」と言ったら、「何枚か作ればOK」と言われて4枚に。いい数字じゃないけどネタ切れってところです。
各モチーフのアップ。全部ひし形と三角ですが、微妙に目数が違います。
さんざん編んで平面のオヤを満喫しました。前記事の試作品は、平面オヤを立体にしたものです。
お花いろいろ [イーネオヤ]
相変わらず放置状態のブログですみません。写真が溜まっているので、ぼちぼちアップします。
突然一部で盛り上がったイヤホンジャックピアス。左は頭の平らな金具に接着したもの。右は金具についていた丸カンをはずしてオヤ糸で編んだ紐を通したもの。
私はスマートフォンを持っていないので、デスクトップPCのマイク&イヤホンのところに挿しています。オフィスのPCにもいいかも?
オヤ糸を買ったときにおまけで付いてきたお花を再現してみました。中央の部分はだいぶん小さくしています。花弁の先っちょの飾り目の分だけ、他の花より大ぶりになっちゃう。
こちらは先ほどの中央部分をさらに小さくして花芯にしてみました。くしゃっとして可愛いけど、縁取りと別の色にした方がよかったかも。
スカーフにしようかと試作してみました。編み始めの目数が違うので、シルエットが微妙に違います。このひし形&三角のパターンは最近のマイブーム。
とりあえず、第一弾でした。
オールドイーネオヤ [イーネオヤ]
『トルコの伝統手工芸 骨董イーネオヤ』(今井瑞恵著)から、いくつか再現(?)してみた。これで合っているかどうかは不明(笑)
No.28 フクシア。縁編みをしない分、目の汚さがそのまま出るので緊張する。
[目数覚え書き] 内側:4目の筒、3目→7目から下に降りて隣へ。外側:4目の筒、3目→7目→1目、てっぺんに飾り目の後、斜面を一目ずつ拾って一番広いところまできたら下に降りて隣へ。
裏側。ガクだけで葉っぱはなし。葉っぱはないけど、ガクとお花の筒はちゃんと別に作ってあるみたい。
No.51。花びらの根元に空間があるので、触るとちょっと頼りない感じ。編み方は、立体のお花というより、ダンテルに似ているような気がする。
[目数覚え書き] 5目の筒→15目に増やす。中2目とばして渡り糸。その上に5目→1目の花弁。右端に飾り目。てっぺんに飾り目の後、斜面を一目ずつ拾って下まで降りて隣へ。
骨董オヤは三角の土台の上にお花の筒を直接編んでいたけど、立体イーネの普通のガク&葉っぱをつけてみた。花芯は撚ってない糸をぐるぐる巻いただけ。縁編みもないし、比較的簡単に編める。
No.215。失敗作(?)。本のオヤの方が、目が縦長で、もっと空間があいている。単に糸の違いなのか、糸のかけ方に工夫が必要なのか。
[追記] 何の花かなぁと思っていたら七面鳥だと教えてもらった。本の写真を見ても花芯みたいなものが付いている気がするけど、そんなものか(笑)
使った糸はどれも「シルク糸」。仕上がりは柔らかめで、手に優しい。いちいち撚らなきゃならないのが面倒ではあるけど、好きな加減に撚れるのでよしとするか。
習作 [イーネオヤ]
年末にイーネで色々作ってみた(それの更新が今頃なのはどうよ?)。縁編み3段でグラデーションにしてみたもの。刺繍はしたりしなかったり。
縁編みの最終段でちょっと絞って梅っぽくしたのが右の2つ。右端のはフレンチナッツを入れかけて途中でやめちゃったけど、全部入れるとよいかも。左3つは蝶々の羽を立体のお花にアレンジ。
さくらに大苦戦。縁編みを色々試してみたけどどれも気に食わず(どれも悪くはないんだけど)、縁編みなしにしてみたのが右端。(濃い色の背景で写真撮れよ…)
最後になりましたが、皆さま今年もよろしくお願いいたします。